里芋 さといも 角字で野菜や果物の名前、漢字表記

里芋
さといも
英語: Taro タロ
Unicode: [里_0x91CC][芋_0x828B]
サトイモ科の植物で、タロイモ類の仲間。原産地は特定されていませんが、インドや中国という説が有力。
茎の地下部分が肥大化した塊茎(芋)と、葉柄を食用にし、葉柄は「ずいき」とか「いもがら」と呼ばれます。
和名サトイモの由来は、山地に自生していたヤマイモに対し、里で栽培されることから。
熱帯のアジアを中心として重要な主食になっている多様なタロイモ類のうち、最も北方で栽培されています。
日本への伝播ははっきりしていませんが、イネの渡来よりも早い縄文時代後期と考えられています。
大きなハート型の葉がついた葉柄が地上に生え、草丈は1.2~1.5mほどに成長します。葉は蒸散が盛んで、表面はツルツルに見えますが、実際には微細な突起のある構造をしていて、葉に落ちた雨水は表面張力によって丸い水滴となってコロコロと流れ落ちます。
七夕に葉についた水滴を集めて、墨を擦り、習字をすると、字がうまくなるという言い伝えがあります。
地中部には食用にされる塊茎(芋)があり、細長いひげ根が生えます。塊茎が育つと周囲に小さな塊茎が付き、親芋、子芋、孫芋と呼ばれます。
主に子芋を食べるもの、親芋を食べるもの、親芋子芋の両方を食べる品種があります。
食べ方
生食には向いていません。主に煮炊きして食べます。ホクホクしていながら、ねっとりとした独特の食感があり、煮物の材料として極めて一般的で、各地の芋煮会、いもたき(いもだき)の主材料でもあります。
含め煮やうま煮などの煮物、きぬかつぎ、田楽、汁の実、炒め物、揚げ物、ご飯物など、日本料理や中華料理に向く食材で、また豚汁の具や、がめ煮(筑前煮)、芋がら縄、芋棒、きぬかつぎ、のっぺい汁など、様々な料理で食べられます。
イモ類の中では最も低カロリーで、サトイモのでんぷんは、加熱すると非常に消化・吸収がよくなるという特徴があります。
カリウムが特に豊富なのも特徴で、その他カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅などもバランス良く含まれています。
また、サツマイモに匹敵するほど食物繊維も豊富で、便秘予防に、消化促進や胃の粘膜保護、脳細胞の活性化や免疫力向上の作用、血糖値や血中コレステロールを下げる働きがあるとされます。食物繊維は、腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を良好な状態に保つのに役立ちます。
育て方
暑さに強い高温性の根菜で、乾燥を嫌います。熱帯の気候では多年生ですが、冬が低温期になる日本では一年草扱いになります。温暖な地方では栽培難度はふつうですが、寒冷地では育ちにくいです。
種芋の植え付けから収穫までの栽培期間は約6か月で、種芋を一つずつ芽出しして地温が十分暖かくなった春に植え付けて、秋に子イモを収穫するのが基本です。
初夏までに2、3回土寄せして、畝を少しずつ高くしていくと、イモが大きく育ち、たくさん付きます。
土にイモを埋めて貯蔵すると、翌年の種芋に使うことが出来ます。
発芽適温は15~30度、栽培適温は20~30度で、より高温の35度くらいまで耐えます。
連作すると腐りやすくなるため、同じ畑での作付けは3~5年は空けるようにします。
日当たり・置き場所
日当たり良好で温暖なところが栽培に適します。
用土
近場に水場がある乾燥しにくい場所や、湿潤な土壌を好みます。水分を好み、水もちのいい粘土質の土でよく育ちます。
栽培に適した土壌酸度は pH 6.0~6.5です。酸性土壌の場合は、植え付ける2週間前ぐらいに石灰などを入れて、phを調整しましょう。
水やり
天候に左右されやすく、雨の多い夏に良く育つといわれており、乾燥に弱く高温多湿を好む性質から、夏の生育期に雨が少ない場合はたっぷりと水を与えます。
プランター栽培の場合は、表土が乾いたら、底から水が出るまで、たっぷりと与えます。
施肥
生育期間が長いので、栽培期間を通じて肥料切れを起こさせないように、たっぷりと元肥を入れ、定期的に追肥します。
植え付ける2週間前ぐらいに、堆肥と腐葉土、元肥として、有機肥料をたっぷりと土に混ぜ込んでおきます。
6月頃から追肥を与えます。バランスのとれた配合肥料がおすすめです。
花言葉
「繁栄」「愛のきらめき」「無垢の喜び」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.