梓 アズサ 角字で花と植物の名前、漢字表記

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梓 アズサ 花や植物の名前(漢字表記)を角字で表現してみました。該当する植物についても簡単に解説しています。

アズサ

英語:Catalpa カタルパ

Unicode: [梓_0x6893]

梓は、別名を「木王」といい、百木の長として尊ばれ、昔、中国で梓を版木に使ったところから、梓の材を使った版木や、版木に用いた木を指します。一般に版木を指して言う言葉で、梓の字には少なくとも、「し」「はんぎ」「あずさ」の3種の読み方が存在します。

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このことから。
【上梓】図書を出版すること。
【梓行】板木を彫って書物を刊行すること。 書物の出版。 刊行。
のような印刷・出版に関する表現に残ります。

この「梓」は、現代中国語では、キササゲのこととされていますが、以下の様な説もあります。

【キササゲ(木大角豆)】

ノウゼンカズラ科の落葉高木。生薬名は「梓実(しじつ)」。薬理作用としては利尿作用があるとされています。

中国原産とされ、日本各地の河川敷など、湿った場所に自生する帰化植物です。かつては、雷よけになると信じられてており、城や神社仏閣に植えられました。

樹高は5~10mに成長し、樹皮は灰褐色で縦に浅く裂けます。葉は対生または3輪生で、葉身は長さ10~25cm、幅7~20cmの広卵形。浅く3~5裂して、ふちは全縁です。

開花時期は6月~7月で、淡い黄色の内側に紫色の斑点がある花を咲かせます。果実は細長い蒴果でササゲ(大角豆)に似ているのでキササゲ(木大角豆)と呼ばれます。

【ヨグソミネバリ(夜糞峰榛) 】

カバノキ科カバノキ属の落葉高木で、別名ミズメ。本州から九州に分布し、温帯の山地の広葉樹林内で、他樹種に混じって生えます。

高さ20mに達し、樹皮は暗灰色、滑らかで横に長い皮目が点在し、サクラの樹皮に似ています。
枝を折ると独特の臭気があるため、ヨグソミネバリ(夜糞峰榛)の名が付きました。昔は湿布薬として使われていました。

葉は互生し、卵状楕円形で長さ5~8cm、縁に重鋸歯があります。
雌雄同株で、雄花穂は秋から長枝の先につき、早春に短枝の先に開花します。果序は直立し、堅果に翼があります。
材はサクラに似て、器具材、家具材など用途は広いです。

古くは国内木材の中から、最も高い弾力性を生かし弓材として用いられ、梓弓(あずさゆみ)として知られたアズサは本種とされています。

【アカメガシワ】

トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木で、日本では二次林に多く、山野、平地、川の土手に自生し、山野の林縁などの明るい場所によく生えています。

本州の岩手・秋田県以南、四国、九州、沖縄に分布します。海外では台湾、中国の南部に分布します。

春にでる新芽が鮮紅色をしていること、葉が柏のように大きくなることから命名された説があります。
また、柏が生息していない地域では、この木の葉を柏の葉の代用として柏餅を作ったことから、アカメガシワと呼ぶようになったとの説もあります。

寒さに弱く、日当たりを好み、生長が早いです。古来は熱帯性植物であり、落葉性を身につけることで、温帯への進出を果たしたものとされています。

材は軟らかく、床柱・下駄・薪炭などに用いられました。

樹皮は「野梧桐(やごどう)」葉は「野梧桐葉(やごどうよう)」という生薬で、日本薬局方に記載されています。

樹皮を煎じたものは初期の胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多症に効果があるとされるほか、葉の乾燥品を風呂に入れて入浴すると、あせもに効能があるとされています。

【リンボク(ヒイラギガシ)】

バラ科サクラ属の常緑樹で、化石植物であるリンボク(鱗木)とは全く別のもので、漢字も異なります。
別名ヒイラギガシ。日本の固有種で、関東以西の本州、四国、九州、南西諸島から台湾に分布します。
照葉樹林の構成樹種で、森林の特に暖地にある湿気の多い谷間などに自生します。

樹皮は黒~褐色で桜の肌に似ています。葉は互生して、表面は深緑色で独特の光沢があり、特に若枝の葉の鋸歯が鋭く尖って針状になることで、ヒイラギと間違われることがあります。ヒイラギより葉質が薄く、棘が細くするどいので区別できます。

開花時期は9月~10月で、めしべが長く、白い小さな花を穂状につけます。丸い5枚の花弁を持つ、直径5~6mmの小さな花が集まってできており、下から順に咲いていきます。果実は楕円状で、翌年の春に黒紫色に熟します。

用途は薪炭材、器具材などで、樹皮から染料を採ることもできます。

 

角字とは?

江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。

正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。

そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。

What is Kakuji?

There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.

The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.

Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.

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