馬鈴薯 じゃがいも 角字で野菜や果物の名前、漢字表記

馬鈴薯
じゃがいも
英語: Potato ポテト
Unicode: [馬_0x99AC][鈴_0x9234][薯_0x85AF]
ナス科ナス属の多年草の植物。デンプンが多く蓄えられる地下茎が芋の一種として食用になります。
南アメリカ大陸のアンデス山脈が原産で、小さなイモの原種が中南米に自生しています。
大航海時代にヨーロッパ各地に伝わり、保存性が高く、当時の船乗りたちの食料として重宝されました。
品種改良が繰り返されて、現在のような大型のイモをつけるような品種が開発されて、世界中の温帯地域で広く栽培されています。
17世紀初めにオランダ船によってジャワのジャガトラから日本に伝来し、「ジャガタライモ」と呼ばれていたものが転じて「ジャガイモ」になったとされています。
中国植物名である「馬鈴薯」(ばれいしょ)は、一説には、ジャガイモの形が馬につける鈴(馬鈴)に似ることから、この名前になったといわれています。なお、中国では他に「土豆」(トゥードウ)、「洋芋」「陽芋」(ヤンユー)、「薯仔」(シューザイ)などとも呼ばれます。
多年草で、地上茎は直立し、50cmから1m程度の高さにまで生長します。
葉は奇数羽状複葉。葉の付け根から花茎が長く伸び、先端に多数の花をつけます。
花は星形で黄色い花心と5枚の花弁を持ち、色は品種によって異なり白から紫と様々で、花の構造はナス科のトマトやナスと酷似しています。
花の受粉能力は低いですが、品種や条件によっては受粉してミニトマトに似た小型の果実をつけます。
果実の中には種子、これを発芽させて生長させることも可能。交配はこの種子を利用して行われますが、親株と同様の大きさ程度にまで育てるには3年(3代)程度かかるため、交配に時間のかかる植物といわれています。
揚げる、蒸す、茹でる、煮込み料理にするなどのほか、コロッケやポテトチップスなどの加工食品にもされ、デンプン原料としても需要があります。
保存がきく野菜として扱われる一方で、主食にもなりえる重要な食物で、ビタミンCやカリウムなどの豊富な栄養を含みます。
芋から発芽した芽や光に当たって緑色になった皮などに有害物質を含むため、食べないように注意してください。
食べ方
味にクセがなく、野菜と穀類の両面を持ち合わせてい作物です。主成分がデンプンであることから、コメや麦、トウモロコシと並んで、国によっては主食にもされています。
そのまま蒸かして主食とする他、欧米ではジャガイモを主体とした料理が多くあり、フライドポテト、マッシュポテト、ベイクドポテト、ヴィシソワーズ、スープ、コロッケなどが人気となっています。
日本では一般家庭料理の範疇に属するものとして、肉じゃがや粉吹芋、ポテトサラダ、いももちなど、じゃがいもを主な食材とする料理がある他、カレー、シチュー、グラタン、おでん、味噌汁などの具にも広く用いられます。
じゃがバターもポピュラーで、ポテトサラダ、スナック菓子(ポテトチップスなど)、フライドポテト、冷凍食品・惣菜(コロッケなど)にも加工されます。
デンプンは、いわゆる片栗粉として流通している粉末の原料であり、インスタント麺などの原料にもなります。
ウォッカ、ジン、アクアビット、焼酎、ソジュ(韓国焼酎)など蒸留酒の原料にも用いられます。
育て方
それほど手をかけなくても比較的簡単に育てることができる人気の野菜です。
春と秋の2回、植え付け時期があります。
・春 … 3月~4月中旬くらいまで
・秋 … 8月下旬~9月
※関東標準
連作障害が発生しやすいので、ジャガイモその他、ナス科の植物を栽培した場所では、作付けは2~3年間隔を開けましょう。
ウイルス病を避けるため、種イモは専用のものを用います。野菜売り場で売っている芋を種芋にしないようにしてください。
芽が5cm程度に伸びたら、硬くてよい芽を数本残して残りは引き抜きます。
芽かきが終わったら軽く土寄せを行います。
花が咲く頃に、土中のジャガイモが太りだします。
花に養分がとられないように、咲いている花は見つけたら摘んでおきます。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。
用土
酸性の土を好みます。石灰を入れないようにします。植え付けの1週間以上前までに1㎡あたり完熟堆肥2~3kgと成分8-8-8程度の化成肥料や有機配合肥料を100gほど施してよく耕しておきます。
プランターの場合は、市販のジャガイモ用培養土がありますので、そちらを利用しましょう。
水やり
地植えの場合は、特に水やりは気にしなくて問題ありません。鉢植えに植えた場合は、乾いたらたっぷり水をやります。
過湿を嫌うので、与えすぎに注意してください。
施肥
芽かきが終わったあと、土に追肥を混ぜた後に土寄せをすると、効果的です。
草丈が30cmほどに成長したら、2回目の土寄せと追肥をします。
イモの肥大期にカリを施肥すると、良質のデンプンができて美味しくなるため、追肥に「草木灰」「ボカシ肥」などを入れると良いです。
花言葉
「恩恵」「慈愛」「情け深い」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.